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2006年3月23日 (木)

NTT和田氏の「電話網は国民の物ではない」発言にソフトバンク孫氏が反論

総務省が開催した「通信・放送の在り方に関する懇談会」第7回では、NTT(持ち株)の和田紀夫代表取締役社長、KDDIの小野寺正代表取締役社長兼会長、ソフトバンクの孫正義代表取締役社長が出席。通信市場におけるNTTの在り方に関して白熱した議論が繰り広げられた。


既存の固定網は2010年まで維持するが、その後の方向性は未定

 NTTの和田氏は、NTTグループの中期経営戦略を中心に説明。大容量コンテンツ配信やスカイプに代表されるP2Pトラフィックに対応するための次世代ネットワークは急務であり、サービスのシームレス化などユーザーニーズに対応する必要があると説明。IPv6に対応したオープンなネットワークを構築し、2010年までに3,000万ユーザーへ提供するとした。

 中期経営戦略がNTT独占体制への回帰ではないかという意見には「ユーザーニーズへの対応の緊急性を考慮して、現行法の枠組みの中で最も早く次世代ネットワークを構築するための手段」と回答。また、構築した次世代ネットワークに関しては「NTTグループと競争事業者でも同等の接続条件を担保し、オープンなビジネスモデルを推進する」との方針が示されたが、具体的な施策は未定という。

 既存の固定電話網は「2010年までは維持するが、その先の取り扱いは2010年までに一定の方向性を見出す」と、次世代ネットワーク構築後の具体的なプランは示されなかった。また、光ファイバ開放義務に関しては「DSLのドライカッパーは低価格ながらも採算が取れているが、光ファイバは先行投資もあってまったくの赤字」(NTTの有馬彰中期経営戦略推進担当 取締役)という状態であり、「光ファイバの投資リスクに対するフェアリターンが確保されるよう、現行ルールの見直しをお願いしたい」との要望を述べた。


光ファイバは「競争したがりのソフトバンクでも戦えない状況」

 NTTに対し、KDDIの小野寺氏とソフトバンクの孫氏は、「NTTグループのボトルネック性とドミナント性に問題がある」と指摘。小野寺氏は「光ファイバで電柱が開放されているというが、NTTグループと同じ手続きのスピードでは使えず、競争性がないことは明らか」「ソフトバンクやKDDI、電力系NCC、CATVの収益まで合わせてもNTT東日本1社に及ばないほど強大な市場支配力をNTTグループは持っている」と指摘し、NTTグループの資本分離が必要だと訴えた。

 孫氏も「競争したがりのソフトバンクが、これほど意欲を持っていながらも光ファイバでは戦えない状況にある」とコメント。「光ファイバは民間が運営するユニバーサル回線会社として独立すべき」との考えを示し、5,000円程度で光ファイバ回線を開放しているNTTに対して「我々の計算では、ユニバーサル回線会社で光回線を整備すれば、1回線につき月額690円で実現できる」との考えを披露した。

 アクセス部門の分離に関しては有馬氏が「米国ではアンバンドルが進展しないためにアクセス部門の切り離しが行なわれたが、日本では我々の回線を利用したブロードバンド競争が進展しており、光ファイバの利用もやりにくさはあっても絶対的にできないものではない」と主張。これに対してKDDIの小野寺氏は「できないものではないというのはその通りだが、手続き上でNTTと我々の間に時間的な差異があることが競争の問題になっている」と指摘。和田氏は「NTTグループとKDDIでの手続きの違いは可能性としてあると思う」と認めた上で、「その格差はできるだけなくすように努力したい」との意識を示した。


「電話網は国民のものではない」との発言にソフトバンク孫氏が反論

 和田氏はNTTの既存電話網に対し「電電公社時代の資産はすでに株式にして国に返しているし、光ファイバは民営化後しばらくしてから本格的に着手したもの」とコメント。「電話網を国民のものというのはやめて欲しい。あれは株主のものだ」と続けると、孫氏は「政府保証債で構築したネットワークをベースに光ファイバへ張り替えている以上、そのネットワークは国民のものである」と反論。「国民のものという理解がない社長が運営している会社に、21世紀のインフラを任せていいのか」と厳しい意見を見せた。

 孫氏は「NTTが日本中の家庭に光ファイバを提供できるならばそれは1つの選択肢だろう」とした上で、「独走態勢にありながらも2010年で3,000万回線しか敷設せず、収益性のある場所にしか引かない。できれば競争相手にも貸したくないというNTTには任せられない」とコメント。「3,000万回線だけ敷設すれば、残りの3,000万回線とのデジタルデバイドはますます進むだろう。そうした対策を何の答えもなく、2010年までに何とかすると放置するような企業に国民の重要な基盤を任せていいものか」と追求し、「国民のためにも6,000万回線の光ファイバ化を実現すべき」と主張した。

 NTTグループが資本分離することでユーザーにデメリットが生じるのではないかとの質問には、小野寺氏が「短期的にはでデメリットもあるだろうが、長期的に見れば事業者間競争によって国民にもメリットがある」と回答。孫氏は「短期でも長期でもユーザーにメリットはある。競争はより安くいい性能のものを提供するものであり、競争が困るというのはNTTだけ」と付け加えた。

(私見)

NTTの攻撃のされようにはビックリです。

でもなぁ、言われるのも仕方ない気が・・・何せ光の半数以上のお客様がフレッツユーザーなわけで。

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コメント

NTTは電電公社時代より日本国民の生活基盤向上、電気通信発展のため、尽力してきた長い歴史と責任があると思います。
時代がかわり、情報通信のスタイルもめまぐるしく変容する中とはいえ、「独占」だの一言で片付けるのは筋違いであり、日本の歴史を冒涜するもではないでしょうか。
ソフトバンクの孫社長が執拗に唱えるNTT解体論を聞くたび、自己の夢を早期に実現させたいといった薄暗い野望だけが感じられます。安くいい性能のものを提供することだけに固執し、災害時復旧体制や情報通信の重要性などは彼らの頭の中にあるのでしょうか。日本の重要な情報通信インフラを彼らにこそ任せられない気がします。
孫社長をそこまでかきたてるものは何でしょう。あるいは背後に誰かいる?われわれ一般国民が想像もつかないような大きな力があるのでしょうか。

投稿: | 2006年4月 9日 (日) 18時00分

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